散華とは、「華(はな)」を散布するという意味をもちます。

寺院が法要の際に、諸仏を供養するために撒くもので、元来は蓮の花をはじめとする生花を用いていました。

しかし、生花は時間が経つと傷みやすく、また大きな法要で大量に用意することが難しく、その代用として蓮の花弁をかたどった紙製の「蓮華花弁(れんげかべん)」が次第に用いられるようになりました。

一方、散華は仏教儀礼で使われると共に、記念品としても配布されるようにもなりました。とくに昭和の時代に入ると、意匠に富みかつ芸術性に優れた散華が木版などによって多く発行されるようになります。

それら散華は「美術散華」と称され、最近は芸術品として高く評価され始めています。入手した散華の取り扱いについては、とくに決まりや制約があるわけではありません。踏みつけるなど失礼な扱いはもってのほかですが、自由に思い思いの楽しみ方ができます。美術品・工芸品として、額やフレームに入れて部屋に飾ったり、親しい人に手渡しや郵送などでプレゼントしてもよいでしょう。タンスなどの中に入れておきますと、幸せを呼ぶとも言われています。

知人や友人のお手紙に添えて
お財布や定期券入れに
タンスや机の引き出しに

取材協力=散華美術館 /文・五叟鐵太郎