コロナもあけた秋晴れの浅草。外国人が多い。国際観光地、浅草寺の境内は再び画期を取り戻している。浅草寺は坂東札所13番で「巡礼の寺」でもある。スペイン滞在中にも考えたことが、信仰と遊山の兼ね合いであった。いま定着しつつあるのが、「巡礼とは信仰と観光がない交ぜになった形態」という解釈だ。さらに、観光と信仰がそれぞれの個人によって調合された精神的な旅、と言ったら、大衆的な理解からは離れてしまうだろうか。