今年4月、日本とスペインが聖地巡礼道で友好提携を結びました。それに呼応して、スペインの巡礼道を歩きます。
フランス国境のサン・ジャン・ピエ・ド・ポーから、ピレネー山脈を越え、イベリア半島の西端にあるサンティアゴまで約800キロの道程となります。
おおそ40日の巡礼の間、宿泊したアルベルゲやパラドール、あるいは世界から訪れる巡礼仲間などに、オリジナルで制作した「サンティアゴ散華」を手渡していきたいと思っています。表の絵は、日本原産の椿を描いています。椿は16世紀頃日本からスペインにわたり、いまやスペインの各地で可憐な花を咲かせ、人々に親しまれています。また、絵の背景の紺色は、江戸時代後期にヨーロッパからもたらされたプルシャンブルーをイメージしています。プルシャンブルーは当時は日本になかった画材で、そのつやのある深い紺色は、北斎や広重などが好んで用い、絵画の分野で革新的な作品を次々生み出しました。今回の散華は、スペインと日本の友好にちなみ、こうした「椿」と「プルシャンブルー」に着目したわけです。
一方、裏面のQRコードをスマホでかざすと、御詠歌(日本の巡礼歌)が流れる仕組みを組み込みました。御詠歌の作詞はライターの田中恭子氏、詠唱は愛知県にある西照寺の服部麻弓氏にお願いしました。
YouTube=https://youtu.be/D-qccG9NL_s